今日は、確認申請が不要なリフォームで、違法になりやすい工事の話です。
確認申請が不要でも、適法でなければならない
リフォームの中には、確認申請が不要な工事もたくさんあります。でも、確認申請が不要だからといって、何をしてもよいわけではありません。確認申請が不要な工事でも、建築基準法に適合していなければならないのです。
ここで見落としがちなのが、防火の規定です。
戸建て木造住宅に多い違反の例
防火地域、準防火地域、22条区域の木造住宅で、延焼のおそれのある部分をリフォームするときに、次のような違反が起きやすいです。
- 外壁を、板張りに更新してしまう
- 断熱性能のあるサッシに取り替えるときに、防火設備ではない樹脂サッシにしてしまう(防火地域・準防火地域)
見た目や断熱性能を良くしようとしたリフォームが、防火の規定に合わなくなってしまうのです。
区域ごとにかかる規定
| 区域 | 屋根 | 外壁(延焼のおそれのある部分) | 開口部(サッシ) |
|---|---|---|---|
| 防火地域・準防火地域 | 法第62条 | 法第61条(木造の場合、防火構造など) | 防火設備が必要(法第61条) |
| 22条区域 | 法第22条 | 準防火性能(法第23条) | 条文上の要求なし |
屋根と外壁
- 屋根:不燃材料で造るか、ふくこと
- 外壁:延焼のおそれのある部分は、防火性能(防火地域・準防火地域)や準防火性能(22条区域)を有するものを用いること
建築基準法 第23条(抜粋)
前条第一項の市街地の区域内にある建築物(中略)は、その外壁で延焼のおそれのある部分の構造を、準防火性能(中略)に関して政令で定める技術的基準に適合する土塗壁その他の構造で、国土交通大臣が定めた構造方法を用いるもの又は国土交通大臣の認定を受けたものとしなければならない。
板張りの外壁は、それだけでは防火性能や準防火性能を満たしません。延焼のおそれのある部分で外壁を張り替えるときは、注意が必要です。
サッシは、防火地域・準防火地域で要注意
開口部に防火設備を求めているのは、防火地域・準防火地域の規定です。
建築基準法 第61条第1項(抜粋)
防火地域又は準防火地域内にある建築物は、その外壁の開口部で延焼のおそれのある部分に防火戸その他の政令で定める防火設備を設け、(以下略)
防火地域・準防火地域で、延焼のおそれのある部分のサッシを取り替えるときは、防火設備のサッシにしなければなりません。断熱性能だけを見て樹脂サッシを選ぶと、防火設備ではないことがあります。
なお、22条区域には、開口部に防火設備を求める規定はありません。
認定品の外壁を施工するときは
国土交通大臣の認定を受けた外壁を使う場合は、次の点の確認を忘れずに。
- 断熱材が、認定の構成と同じか
- サッシは、防火認定品か
認定品は、認定を受けた構成のとおりに施工して、はじめて性能が認められます。断熱材を変えたり、サッシだけ別の製品にしたりすると、認定の構成から外れてしまいます。
審査する側のひとりごと
確認申請が不要な工事は、審査の目が入りません。だからこそ、工事をする人も、頼む人も、「この工事は防火の規定に合っているか」を意識してほしいと思います。
リフォームの相談は、以前にアスベストのコーティングの記事でも書いています。よかったらそちらもどうぞ。

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