中間検査、忘れていませんか? 柱脚が隠れたあとに気づいた現場の話

建て方中の鉄骨造の骨組みの写真 審査の現場から

今回のテーマ

 今日は審査の現場から、中間検査の話です。ちょうど毎日10分 #2でも中間検査の問題に引っかかったところですが、今回は実務で「ヒヤッ」とした話。

中間検査を忘れたまま、工事が進んでいた

 鉄骨造で、中間検査が必要な規模の新築工事でした。確認申請の段階で、中間検査の工程と時期はきちんと明記されていました。それなのに、施工者が中間検査をすっかり失念していたのです。

 気づいたところで慌てて工事を止め、すぐに中間検査を申請して検査を受けました。ただ、本来は柱脚のグラウト注入前に受けるべき検査でした。気づいたときには、すでに仕上げ工事に入っていたのです。

条文を確認しよう

建築基準法 第7条の3(抜粋)

建築主は、第六条第一項の規定による工事が次の各号のいずれかに該当する工程(以下「特定工程」という。)を含む場合において、当該特定工程に係る工事を終えたときは、その都度、国土交通省令で定めるところにより、建築主事等の検査を申請しなければならない。(第1項柱書)

前項の規定による申請は、特定工程に係る工事を終えた日から四日以内に建築主事等に到達するように、しなければならない。(第2項)

(略)特定工程後の工程(略)に係る工事は、前項の規定による当該特定工程に係る中間検査合格証の交付を受けた後でなければ、これを施工してはならない。(第6項)

 中間検査は、特定工程を終えたら4日以内に申請が届くようにしなければなりません。そして、特定工程の後の工程は、中間検査合格証を受け取るまで施工してはいけません。

 柱脚のグラウトや仕上げで隠れてしまった部分は、あとから目で見て確認することができません。だからこそ、隠れる前のタイミングで中間検査を受ける仕組みになっています。

中間検査は「工程表」に入れてこそ

 実際の現場では、工程を組む段階で中間検査を組み込んでおくべきだと感じています。確認申請の書類に書いてあっても、現場の工程表に入っていなければ忘れられてしまいます。

 特に気をつけたいのが、施工者、設計者、工事監理者が同じ会社の場合です。つい「現場監督にお任せ」になりがちです。でも、工事監理者は施工者とは別の立場で、工事が設計図書どおりに進んでいるかを確認する役割です。監理者には、その自覚を持っていてほしいと思います。

 そしてもう一つ。条文の主語は「建築主は」です。中間検査を申請する義務を負うのは建築主なので、施工者が忘れていたとしても、責任は建築主にかかってしまいます。工事を任された側が忘れることで、任せた側に迷惑がかかるのです。

審査する側のひとりごと

 「もう工程が進んでいるし、違反だから合格証は出せません」という対応は、できるだけ避けたいのが本音です。工事が止まって困るのは、建築主をはじめ関係者みんなですから。

 でも、そこに甘んじて、テキトーに進めることだけはやめてほしい。決められた工程で検査を受けるために、段取りを組んで、きちんと工事を止めて待っている現場もたくさんあります。

 どんな法律でも、守っている人たちが報われる社会でありますように。

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