10回目の記念回を終えて、今日から11回目。今日は「用語の定義」の問題です。今日は正解しました。
今日の問題
問 木造、地上2階建ての一戸建ての住宅において、最下階の床の過半について行う修繕は、「大規模の修繕」に該当する。
答 ✕
条文を確認しよう
建築基準法 第2条(抜粋)
五 主要構造部 壁、柱、床、はり、屋根又は階段をいい、建築物の構造上重要でない間仕切壁、間柱、付け柱、揚げ床、最下階の床、回り舞台の床、小ばり、ひさし、局部的な小階段、屋外階段その他これらに類する建築物の部分を除くものとする。
十四 大規模の修繕 建築物の主要構造部の一種以上について行う過半の修繕をいう。
「大規模の修繕」は、主要構造部の一種以上について行う過半の修繕です。そして、主要構造部の定義を見ると、床は入っていますが、かっこ書きのように「最下階の床」は除かれています。
最下階の床は主要構造部ではないので、その過半を修繕しても「大規模の修繕」には当たりません。答えは✕です。
用途や床面積は関係ない
第2条第14号の定義を読むと、用途や床面積の条件はどこにも書かれていません。つまり、特殊建築物でなくても、床面積が小さくても、主要構造部の一種以上の過半を修繕すれば「大規模の修繕」。「大規模」という言葉から建物の大きさをイメージしがちですが、見るのは工事の範囲です。
ちなみに、4号特例の縮小の記事で書いたとおり、2025年4月からは、木造2階建ての住宅(新2号建築物)の大規模の修繕・大規模の模様替も確認申請が必要になりました。「大規模の修繕に当たるかどうか」は、確認申請がいるかどうかに直結する、実務でも大切な判断です。
「主要構造部」と「構造耐力上主要な部分」の違い
ここで、名前がよく似ている「構造耐力上主要な部分」をおさらいしておきます。こちらは施行令第1条第3号で定義されています。
建築基準法施行令 第1条第3号
構造耐力上主要な部分 基礎、基礎ぐい、壁、柱、小屋組、土台、斜材(筋かい、方づえ、火打材その他これらに類するものをいう。)、床版、屋根版又は横架材(はり、けたその他これらに類するものをいう。)で、建築物の自重若しくは積載荷重、積雪荷重、風圧、土圧若しくは水圧又は地震その他の震動若しくは衝撃を支えるものをいう。
ざっくり言うと、主要構造部は防火や大規模の修繕の判断で使う言葉、構造耐力上主要な部分は荷重や地震を支える構造の話で使う言葉です。だから、含まれる部分が少しずつ違います。
| 部分 | 主要構造部(法2条5号) | 構造耐力上主要な部分(令1条3号) |
|---|---|---|
| 壁・柱・はり | ◯ | ◯ |
| 屋根 | ◯ | ◯(屋根版、小屋組) |
| 階段 | ◯ | ✕(定義に入っていない) |
| 基礎・基礎ぐい・土台 | ✕(定義に入っていない) | ◯ |
| 筋かいなどの斜材 | ✕ | ◯ |
| 最下階の床 | ✕(かっこ書きで除外) | 床版として荷重を支えるものは◯ |
特に間違えやすいのが、階段と基礎。階段は避難に関わるので主要構造部には入るけれど、構造耐力上主要な部分には入っていない。基礎は建物を支える大切な部分なので構造耐力上主要な部分には入るけれど、主要構造部には入っていない。この「逆転」が試験で狙われます。
今日の気づき
「最下階の床」は、主要構造部の定義のかっこ書きにさらっと入っているので、読み飛ばしがちです。でも、このかっこ書きこそが今日の問題の答えでした。
今日のポイントは、大規模の修繕は「主要構造部」で判断する → 最下階の床、基礎は主要構造部ではない → 用途や床面積は関係ない。そして、似た名前の言葉は、表にして並べて覚えることにします。
今日の10分、おしまい。また明日。


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